グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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中国の購買力の負けたリオ・ティント

 昨年7月に、オーストラリアのアデレードに本拠を持つ資源大手のリオ・テ
ィントの上海の事務所の社員4人が産業スパイの容疑で逮捕された時には、豪
州と中国の関係は大変に険悪な雰囲気が漂っていたように見えました。

 その事件に対する非公開裁判の判決が先日出て、4人の被告には7年から14
年の懲役や財産没収の刑を受けるになりました。
 
 しかし、リオ・ティントや豪州政府は8カ月前の怒りをすっかり忘れて、あ
たかも大した事件ではなかったように振る舞い、中国とのビジネスを「良好に」
続けていきたいと考えているようです。

 昨年の社員逮捕は、中国のアルミ大手チャイナルコからの出資話をリオが一
方的にボツにしたり、鉄鉱石価格の大幅引き下げを求める中国の価格交渉戦術
が失敗した直後の時期であったので、4人の逮捕には中国政府による政治的な意
図が大いに疑われました。

 「中国は何をやらかすか分からない!」というのが当時の豪州世論で、両国
関係は一気に悪化し、その結果中国から豪州への旅行者も激減しました。

 ところがそれから8カ月たった今、リオ・ティントの鉄鉱石の大部分を購入
しているのが中国であるという事実が、豪州国民の怒りを鎮めさせたようです。

 先日リオの幹部は、昨年の鉄鉱石販売の7割が中国向けであったことを白状
しました。

 そんなこともあって、リオの幹部は中国との関係はいつのまにか「順調」と
いう認識に変わってしまったようです。

 気の毒なのは、逮捕された社員です。リオは4人を解雇しました。

 4人は賄賂を受け取った事実を認めているのですが、そういうことは特に珍し
いことではないようですし、もしかすると、賄賂は中国が鉄鉱石の価格交渉を
有利にするために渡したものかも知れませんから。

 もともと資源大手リオ・ティントのビジネスのやり方もあまり褒められたも
のではなく、資源価格を釣り上げるためには何でもやりかねないところはあり
ます。

 そういう意味では、今回は4人の社員を見殺しにして、中国との関係維持を
図ったというところは、特に驚くにはあたらないかもしれません。

 今回の一件は、外野からの眺めはあまりよいものではありませんし、何か釈
然としない話になりました。
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