グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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米国の大豆畑の雑草

 現在米国で生産されている、大豆のなんと90%、トウモロコシの70%はモンサ
ント社が開発したラウンドアップ・レディ種子(Roundup Ready Corp)という
遺伝子組み換え種子を使っているそうです。

 ラウンドアップと言うのはモンサント社が70年代に開発した除草剤の名前で、
ラウンドアップ・レディ種子というのは、その除草剤に耐性を持つ遺伝子組み
換え種子です。この種子は90年代の終わりから発売されています。

 もう少し説明すると(ラウンドアップ)除草剤を使っても、モンサント社の
大豆やトウモロコシには影響がすくないので、農家はじゃんじゃん除草剤を使
うことが出来て、除草する手間が省けるというわけです。

 この除草剤を使えば、不耕起農法という畑を耕やさない農法を採用すること
が出来、土壌流出を防ぐこともできるそうです。

 モンサント社は種子と除草剤をセットで販売して、大儲けしてきました。

 先日のNYタイムズには、米国でラウンドアップでは殺せない雑草が次第に増
えてきて農家を困らせ始めているという記事がありました。

 これは医療の世界で抗生剤を乱用すると、それに耐性のある細菌が出現する
のと同じことです。

 ラウンドアップに耐性のある雑草の出現によって、米国の農家はすっかり忘
れかけていた30年前の雑草対策を持ち出したり、ラウンドアップ以外の除草剤
を併用したりする対応を迫られているそうです。

 そうなると、もともと割高なモンサント社の種子を使っているにもかかわら
ず、大量の除草剤を使う必要があり、「何のために遺伝子組み換え種子をつかっ
ているのか?」という声も上がり始めています。

 ラウンドアップの効かない雑草に悩まされている農地面積は米国の農地全体
でみればまだ比較的小さいものの、相当な規模に広がっていて、豪州や中国、
ブラジルなど海外にもこの問題は波及しているそうです。

 この問題に対して、モンサント社は以前は重大な問題にはならないと主張し
ていましたが、最近では「深刻な問題だが対応可能」というスタンスに変化し
てきました。

 こうした事態に、最近ではモンサント社だけでなく、バイエル社やシンジェ
ンタ社、ダウ・ケミカル社など他の遺伝子組み換えメーカーはこぞって複数の
除草剤に耐性をもつ種子などの開発をしているそうです。

 複数の除草剤の組み合わせで、新しい雑草に対応しようというのでしょう。

 つまりこれから農作物は、遺伝子組み換えを繰り返した種子と、ますます大
量の除草剤を使ったものになっていくわけです。

 以前もこのメルマガで書きましたが、農家がこのような新しい遺伝子組み換
え種子に依存している間に、昔から使っていた種子は次第に絶滅して来ていま
す。

 自分たちの経済もロクに管理できない人類が、生物の世界を自分の都合の良
いようにコントロールしようとする試みは、いつか破綻を来す可能性が高いよ
うに思われます。
 
 それがどういう事態を意味するのか、恐ろしくて考えたくありません。
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