グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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ブラジルの利上げ

 先週21日、ブラジルの中央銀行が利上げを行いました。4月、6月の会合に
続いて3回連続の利上げで、政策金利を10.75%となりました。

 過去2回は、0.75%ずつの引き上げだったのですが、今回は予想に反して、や
や小幅の0.5%の利上げでした。

 一連の利上げの背景には、インフレ懸念があったのですが、実際のインフレ
率は比較的落ち着いているので状況なので、今回は小幅な利上げにとどまった
ようです。

 最近のブラジルのインフレ率は、昨年より1%ほど高い、5%前後で推移してい
ます。

 日本の感覚からすれば、金利もインフレ率も高いような気がしますが、ブラ
ジルは80年代後半から、93年までハイパーインフレに悩まされた時があります。

 この時期、インフレ率が1000%(つまり一年で物価が10倍になること)を超
えるような年が何度もあり、93年には物価上昇が2500%近くという恐ろしい数
字まで記録しています。

 ハイパーインフレが猛威をふるった時期に、当時の通貨クルゼイロは、合計
4回に渡ってデノミが行われ、実に2兆7500億分の1に切り下げられた末に、
新通貨レアルに交代しました。

 このような凄まじいインフレの時代においては、個人も企業も、インフレに
対応するために多くのエネルギーを奪われたようです。

 1994年になって、新通貨レアルとともに「レアル・プラン」と呼ばれるドル・
ペッグ制を導入することによって、ようやくハイパーインフレの撃退に成功し
ました。

 レアルはその後、90年代後半の通貨危機の時代に変動相場制に移行されて、
現在に至っています。10%超という高めの金利は、このような歴史的なインフレ
体質と、それに対する中央銀行の警戒感が反映されているのです。

 5%のインフレ率はブラジル人からすれば、かなり低い数字なのでしょう。

 金利を高くすることには、国債の利払いの負担などが大きくなるなどのマイ
ナス面があります。しかし、インフレやそれに伴う通貨価値下落への懸念によ
って、海外への資本流出が起こることを心配するよりは、多少利払いが多くな
っても構わないという考え方のようです。

 実際、ブラジルの高金利に魅惑された日本の個人投資家の資金も、かなりの
金額がブラジルに流入して、レアルの価格を支えているようですね。
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