グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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 日本の住宅は超割安?

 先日、英エコノミスト誌は、世界各国の住宅価格の動向に関して、興味深い
統計を掲載しました。

 各国の過去一年間の住宅価格の上昇率と、住宅価格の割安・割高さについて
です。

 過去一年で、住宅価格が最大に上昇したのはシンガポールで、政府による住
宅ローンの規制緩和の後押しもありなんと40%近い高騰をしていて、香港やオー
ストラリアも20%以上の大幅上昇となっています。

 1997年との価格の比較でマイナスなのは、日本と香港しかありません。日本
はなんと37%も価格が下がっています。

 1997年の香港は英国からの返還が実現した年であり、不動産バブルの絶頂期
だったことを考えれば、世界と比較した日本の住宅の低迷ぶりが際立ったもの
であることが分かります。

 もうひとつ、エコノミスト誌の資料で興味深かった数字は、価格の割高・割
安指標についてです。

 この指標は、長期的なprice-to-rents ratio(価格・賃料レシオ)からの現
在の価格の乖離率を計算したものです。つまり、住宅の賃貸の長期的な平均利
回りと現在の賃貸利回りを比較して、割高・割安を比較するものです。

 FT紙は主要22カ国の数字を比較していますが、この価格賃貸比率で割安と判
断されたのは、日本の▲34.6%、ドイツの▲14.5%、スイスの▲7.0%、それから
米国(全国ベース)の▲6.5%の四カ国だけです。つまり、これらの国々の不動
産利回りだけが、長期的な平均より高いことになります。

 逆に一番割高なのはオーストラリアの61%で、香港とスペインも50%を超えて
います。

 不動産価格22カ国中18カ国で割高にあるという、いわば世界的な不動産バ
ブル的な状況にあって、日本だけは全く例外的な状況にあるわけです。

 賃貸価格からみた日本の不動産の割安さは、J-リートの利回りにも反映され
ており、現在の予想平均利回りは5.5%以上ですが、これは米国のリートの利回
りを上回っています。

 日米の10年債の利回りに、2%近い乖離があることや、住宅ローン金利にはさ
らに大きな乖離があることを考えれば、日本の住宅価格の利回り面での割安振
りはさらに鮮明になります。

 さて、この割安な日本の不動産はいつまで放置されるのでしょうか。
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