グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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ロシアの森林火災と小麦価格

 この夏のロシアの記録的な猛暑は、記録的な森林火災をもたらし、首都モス
クワでも近郊の森林火災の煙を避けるために、軍隊用の本格的なガスマスクを
着けて街中を歩いている人までいました。

 こんな大袈裟なガスマスクを一部の市民が持っているということもビックリ
ですが、ロシア政府の情報統制ぶりも相変わらずスゴイようです。

 森林火災は、24年前のチェルノブイリ原発事故で放射性物質に汚染された地
域に広がっていて、汚染物質が火災によって空中に舞い上がり、再びまき散ら
される懸念が高まっています。

 しかし、ロシアのテレビは本当に懸念される現場の状況や映像は一切放送し
ないで、代わりにプーチン首相自身が水を積んだ小型飛行機の操縦をして、森
林火災の現場に水を「爆撃」する様子などを放送しています。
 
 水爆弾が「見事に命中!」などとはしゃいでいる映像を見ると、いくら「管
理された民主主義」のロシア国民であっても、こんな時代錯誤の演出が通用す
るのか?と疑問に思ってしまいます。
 
 さて、その管理民主主義国家(ロシア政府はこれを「主権民主主義」と呼ん
でいます)は、先日、年内の小麦の輸出の停止を決めました。
 
 これによって小麦の国際価格は、シカゴの先物価格が、1ブッシェル(日本の
米の一俵のようなもの)5ドル近辺で推移していた価格が、一時8ドル以上まで
跳ね上がりました。(現在7ドル台前半)
 
 小麦の価格と言えば、2007年から2008年前半にかけて、世界的な商品価格の
急上昇に加えて、豪州の干ばつなどもあって2年間に3倍以上も跳ね上がりま
した。近所のパン屋が何度も値上げを繰り返していたことを覚えています。(そ
ういえば、パンは値上がりしたままだ・・・)
 
 12日、米国農務省(USDA)はロシアの干ばつの影響もあって、2010-11年の
世界の小麦の生産見通しを一か月前の見通しより2.3%引き下げました。英FT紙
では、小麦価格の上昇に米国の農家が喜んでいると報道しています。
 
 さて、小麦価格がさらに上昇するような展開になるかどかうかは分かりませ
んが、農産物を含めた資源の産出量が、新興国の消費の急拡大が続く現状にあ
って、不測の事態に対応できるほど十分なものではないことは間違いなさそう
です。
 
 この問題はリーマン・ショックによって忘れかけていましたが、今年のロシ
アの干ばつ問題は、将来の農産物不足への懸念を思い出すきっかけになりまし
た。
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