グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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好業績なのに下がり続ける株価

 日経平均株価がとうとう8800円近くまで下げました。

 企業は、この円高の環境にもかからず、立派な業績をたたきだしているので
すが、投資家は株価に良い材料にはあまり関心がない状況のようです。

 この結果、東証一部加重平均の予想平均配当利回りは2.17%で、これは、10
年国債利回りの2.4倍近い高利回りです。

 最近企業は、業績見通しをかなり慎重に、控えめに示す傾向がありますから、
経営環境が著しく悪化しない限り、実際には配当利回りはもっと高くなりそう
です。

 企業の業績の割に冴えない株価という状況は、グローバルな現象で、NYダウ
平均の予想配当利回りは約3%で、こちらも2.5%を割り込んだ米国10年債利回
りを遥かに上回っています。

 個別の企業を見ても、世界的な優良企業でも驚くほど高い配当のもの数多く
あります。(もちろん、配当り利回りだけで投資の判断をすることはお勧めしま
せんが)。

 ダウの利回りが10年債の利回りを逆転するのは、リーマン・ショック直後以
来の出来ごとで、それ以前は1920年まで記録がないそうです。

 この現象には、「株価が割安」という見方と「債券がバブル」という両方の見
方があります。おそらく、その両方なのでしょう。いずれにしても、世界経済
の先行きに関して、非常に悲観的な見方が投資家の心理を支配していることは
間違いないのでしょう。

 世界経済が大きく落ち込み、企業は将来、大幅な減益を余儀なくされるとい
うのが、現在市場が織り込んでいるメイン・シナリオなのでしょう。

 ただし、リーマン・ショック直後は、パニック的な状況の中で、人々は大恐
慌の再来を本気で心配したわけですから、今回の株価と債券の利回り逆転は、
少々度を越した心配であるようにも見えます。

 英FT紙は、歴史的に見れば、利回り逆転の時期に株を買った投資家は、相場
の大底のタイミングをつかんだと指摘しつつ、残念ながら、時代が変わったの
かもしれないという見方も示しています。

 どうやら、世界の投資家から「夢」とか「希望」という概念が、かなり希薄
になっている状況であるようです。ただ、過剰な「夢」は「バブル」を生むリス
クもはらむわけですから、過小の「夢」というのも健全さを保つ上で悪くない
ことなのかも知れません。

 投資家の「夢」を膨らませるには、企業が今後も好調な収益を出し続けるこ
とが大前提です。そういう視点で、今回のグローバルな利回り逆転状況を、も
う少し状況を見守ることにしましょう。
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