グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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為替介入の意味

 民主党の代表選が近づくにつれて、両陣営は世間にアピールする為に、「為替
介入」の実施をちらつかせるようになってきました。

 為替介入を実施しなければ、何の策も取っていないと言わんばかりのマスコ
ミや一部の評論家の論調が影響しているのかも知れません。

 ただし、介入をしろという人々は、誰もその介入資金がどこから生まれてき
て、どこに行きつくのか全く説明せずに、為替を少々円安方向に動かすかもし
れないという期待しか語りません。

 それはあたかも、魔法のように円の資金が生まれて、その資金で購入したド
ルがどこかに消えてしまうように思っているふうにも見えます。
 
 しかし、為替介入というのは、いわば一種の劇薬であり、劇薬を使う場合は
それがどんな副作用があるのかを、円高という病気で病んでいる(と円安論者
が思っている)日本国民に、きちんと説明する必要があります。
 
 残念ながら、過去の自民党政権でも、一気に数十兆円という狂気の沙汰と思
えるような巨額の介入を行った時でさえ、副作用についての説明は一切行われ
てきませんでした。
 
 為替介入を行った場合には確実に起こる副作用が二つあります。一つは介入
の為の円資金を調達するために、国債の発行量が一段と増えることです。
 
 もうひとつは、介入の結果手に入れた米国債が、為替リスクと米国政府の破
綻リスクに対するエクポージャーを一段と増加させることです。
 現在、外貨準備高は約1兆ドル超ですが、これは例えば2003年度に32兆円
を超える介入が行われた結果の産物です、この年、政府は議会承認も受けずに
借金を勝手に32兆円も増やしたわけですが、介入当時の為替レートは110円を
少し割れた程度が中心だったので、この時の介入は、大変な含み損になってい
ます。
 
 円換算の外貨準備残高は、一時120兆円以上あったのが、現在は90兆円未満
です。
 
 これだけの損をして、借金と為替というリスクをいつまでも引きずったまま
まのですから、もっと別の有効なお金の使い方がなかったのという意見があっ
ても当然のことでしょう。
 
 為替介入が絶対ダメとまで言うつもりはありませんが、その副作用を説明し
ないで行うことは許されません。
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