グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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日本の財政事情(その1):「207兆円の国の総予算」とは何か?

 今から約1年半前の2009年7月、当時の鳩山民主党が発表したマニュフェストは、今読み返しても日本の財政のムダの削減という姿勢に関して画期的な内容でした。5つの公約の最初には「税金は、官僚と一部政治家のものではありません。国民の税金を国民の手に戻します」として国総予算207兆円を全面組み替えるとうたっています。

 ところで、メディアでは、国の予算は今年度92兆円程度の一般予算のことばかりですが、この総予算207兆円というのはどういうことなのでしょうか?

 実はこの数字は国の一般会計(21年度で88.5兆円)だけでなくネットの特別会計(21年度予算169兆円)を加味した予算額です。この年の一般会計は一般歳出51.7兆円、国債費20.2兆円、地方交付税16.6兆円。一方特別会計は、グロスでは355兆円あるが、特別会計内のダブルカウントをネットすると169.4兆円になり、その明細は以下の通りです。
   国債償還・利払い79.5兆円
   社会保障給付費52.6兆円
   地方交付税等17.8兆円
   財投債発行9.5兆円
   その他10.0兆円

 特別会計を含めた数字を見せられると正直その大きさにびっくりします。小泉内閣時代の塩川財務相が「母屋でおかゆを食って節約している時に離れですき焼きを食っている」と発言したのは、この特別会計の問題です。

 一般会計と特別会計の間にもダブルカウントが存在します。例えば、この年の地方交付税は一般会計が16.6兆円、特別会計(交付税及び譲渡税配布金特別会計)では17.8兆円の支出となっているが、一般会計の資金は一旦特別会計に繰入られる仕組みであるため、一般会計分はまるまるダブルカウントになっています。

 このようなダブルカウントを一般会計サイドでネットすると88.5兆円でなく37.1兆円という数字になります。37.1兆円に特別会計の169.4兆円を足すと206.5兆円になり、これが2009年民主党マニュフェストに掲げられた「国の総予算207兆円」のことなのです。


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