グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

日本国債の格下げ: 政治家達の本当にすべきこと

 格付け機関のS&Pは日本国債の格付けを「AA」から「AAマイナス」に引き下げました。
格付け機関の判断は、公平でも客観的でもない場合も多いですが、今回の日本に対する判断は特に驚きもなく、妥当な判断と言えるかも知れません。どう見ても、与野党含めた今の日本の政治家達には、危機的な財政問題を解決する危機感も能力も無さそうにみえるからです。

 日本国債は大部分が日本の金融機関に保有され、バランスシートの大部分が日本国債で占められる金融機関と日本政府は運命共同体とも呼べる状況にあるので、少々格付けが下がったところで金融機関は慌てて売却したりしません。(いや、正確には売却できません)。ですから、これまで同じ「AA」の格付けだったスペイン国債の利回りが5%以上あっても、日本政府はその1/4以下の金利支払いで済んでいるのです。

 しかしながら、どんなに国債発行額を膨らませても、国債金利が上昇しないことが、逆に日本政府の危機感を薄くさせているのかも知れません。

 菅首相は、1年半前に選挙で勝った時のマニュフェストに完全に逆行した行動ばかりで選挙民を愚弄しているだけでなく、財務省の言いなりの形での増税路線を突き進もうとしています。

 財政状況に危機感を持つこと自体は誤りではありませんせんが、財政再建の基本は1に公務員の人件費削減などの歳出カット、そして2番目が消費税上げなどの増税、最後に社会保障の削減というのがあるべき手順です。これはギリシャもアイルランドも英国もみな同じコースをたどっています。

 どうして日本の政治家達は、国と地方を合わせた税金(と借金)の大半を使っている「公務員の人件費削減」を言い出せないのでしょうか。公務員の人件費について
 
 そして菅首相が、それをアピールすべきなのは、何を言っても批判しかされないことが分かっている野党の党首ではなく、国民です。「現在の日本の財政を考慮すれば、地方を含めた公務員の処遇と人員の削減と消費税上げをセットでするしかない」と真摯に国民を説得するのが、現在の日本の首相が真っ先に果たさなければいけない責務だと思います。これは、政権を担当しているのが民主党であろうと自民党であろうと共産党であろうと変わらない責務です。

 本当にやるべきことを率直に国民に伝えずに、官僚の書いた官僚に都合のよい政策ばかりを代弁するのであれば、仮にその中の一部に本当に必要な政策が含まれているとしても、国民の理解は永遠に得られないでしょう。悪いのは国民ではなく、自分の議席の心配や、つまらない内ゲバにばかりエネルギーを使って、日本に本当に必要な施策を取らない政治家たちです。

 繰り返しますと、与党であろうと野党であろうと、今一番すべきことは、まず(特に地方の)公務員の人件費大幅削減、さらに消費税上げ、それでもダメなら社会保障にメスを入れるしかないことを(毎日CMで流すなどをして)国民に理解させて、そのうえでそれを実行することです。

 現在の政治の機能マヒが続けば、国債金利の逆襲が始まるのは、実は思ったほど遠くない将来かも知れません。



スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。