グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

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日本人には経済成長より大事なものがある

 先週の英FT紙に、”Japan finds there is more to life than growth"という珍しい視点の記事がありました。日本は20年間もデフレ的な状況や低成長から抜け出せないでおり、一般的に海外からは悲惨であるとか、衰退、失敗などと思われていますが、本当にそうなのだろうか?という趣旨の記事です。

 日本は人口増加が頭打ちになっているために、過去20年は米国より大きく経済成長率が劣っているように見えますが、実は国民一人あたりの成長ではほぼ同じであったという数字を挙げています。

 さらにGDP以外の観点では、平均寿命82.17才は米国のそれより4歳以上も高く、5%の失業率は他の主要国の半分程度の水準、それに日本は食べ物がおいしく、清潔で社会的緊張や犯罪も少ない点など、さまざまな優れた点があり、これを日本人自身も認識していると指摘します。もちろん、政府の借金の大きさや自殺率の高さなどを暗い点もあります。

 この記事は最後に、もし政府の仕事が経済の活力を生み出すことであるとすれば、日本政府は大失敗しているけれど、国民の雇用、安全を守り、快適な暮らしで長生きするという意味では、日本は大きな混乱があるわけでないと締めくくっています。

 ブログ管理人も、GDPを大きくすることばかりに目を向けることはひどく視野の狭い考えで、国民の本当の幸せを経済規模やお金と切り離して考えるべきであると考えています。

 ただ残念ながら、現在の日本社会のさまざまな美点が、長年の自民党政権や現在の民主党政権がGDP以外のファクターを強く意識してきた結果でないのは明白です。たとえば管首相は「平成の開国」と称して「TPP参加による成長戦略」などを打ち出していますが、これは日本社会の優れた面を考慮に入れず、日本を欧米型の社会にすることしか考えていない極めて短絡的な発想です。

 この点に関してはFT紙の認識は間違っていて、日本の政治や国家は日本社会独自の美点をむしろ破壊しようとしてきたにもかかわらず、日本にはまだ優れた部分が残っていると言った方がよいでしょう。

 管首相の言う「平成の開国」が日本を米国と同じような社会にするというのであれば、それはまっぴらごめんなことです。「経済成長以外にも大事なことがある」という、ひどく簡単なことに、早く政治も気がついて欲しいものです。
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