グローバルな金融経済の動向を、ユニークな視点を交えてお伝えいたします。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

中国のトップ・エコノミストが見た中国経済の脆弱性

 先週、中国の英字新聞China Dailyが大変興味深い記事を掲載しました。

記事を書いたのは、中国社会科学院世界経済政治研究所長でかつて中国人民銀行(中央銀行)の通貨政策委員も務めたYu Yongding(余 永定)氏です。ある意味で中国の指導部トップの一角を占めるようなキャリアの人物が、かなり率直かつ適切に、中国経済の脆弱性について書いたのはある意味で驚きです。

http://www.chinadaily.com.cn/opinion/2010-12/23/content_11742757.htm

過去30年にわたる中国の急激な成長モデルは、既に消耗している可能性があるというのがその趣旨ですが、以下に余氏の発言を簡単に要約してみます。

<記事の要点>

 中国の過去の急激な成長は、非常にコストがかかり効率が悪いもので、中国の(GDPに占める)投資の割合は50%を超えている。そしてその中身には、地方政府の裁量部分が非常に大きいことと、不動産関連の投資の比率が高すぎるという2つの大きな懸念材料がある。

 一部の地方政府は穴を掘っては埋めるだけといった支出を繰り返し、その結果、贅沢なコンドミニアムや豪華な政府のビルが(必要以上に)乱立し、西側の5つ星ホテルが安っぽく見えるような豪華なホテルまで地方に建っている。

 中国は世界最悪の公害国家となり、経済は輸出に依存し過ぎ(GDPの30%)である一方で、国内のイノベーションは欠如していて、例えば国内企業の新車開発はほとんど行われていない。

 さらに、政府は公共サービスを供給することに失敗し、貧富の格差は大きな経済成長を遂げたにもかかわらず、かえって拡大している

 何よりも庶民を憤らせているのは、政府と、ビジネス界の結託(癒着)で、中国国内にもこれを「金持ちと権力者の資本主義」と呼ぶものさえある。

 こういった状況を打破するには、現行の中国の体制ではエリート主義による優れた統治が必要になるが、政治はおべっかと冷笑によってむしばまれている。

 グローバル社会における中国の成功は、賞賛だけでなく、ねたみ、懐疑や嫌悪感までも生んでいるが、これは新しい勢力の台頭時によくあることである。中国は環境や、世界の金融の不均衡などのよりアクティブな役割を果たすべきである。

<記事の要約終わり>
スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。